ダノンプレミアムを朝日杯に突っ込んでみた。

きさらぎ賞共同通信杯が終わり、いよいよ本格的にクラシックの足音が近づいてきました。
2週後には注目の弥生賞が行われるということで、目下世代No.1と思われるダノンプレミアムを朝日杯と同じくらいの内容でシクラメン賞を走るとどのような競馬になったのか妄想してみましょう。

 

その前に、1600mと1800mを比較する際の材料を検討します。
各距離でのレコードタイムの1ハロン平均ラップを比較します。

阪神2歳レコード
1600m ウオッカ    1:33.1 11.638
1800m オブセッション 1:45.6 11.733

2歳日本レコード
1600m ミッキーアイル 1:32.3 11.537
1800m オブセッション 1:45.6 11.733

古馬阪神レコード
1600m ブラックムーン   1:31.9 11.488
1800m カレンミロティック 1:44.5 11.611

古馬日本レコード

1600m レオアクティブ 1:30.7 11.337
1800m オブセッション 1:43.9 11.544

若干ブレはありますが、概ね1600mに比べると1800mのほうが1ハロンあたり、1%から2%ほどかかると捉えて問題ないかと思います。

朝日杯のダノンプレミアムは5F通過が59.7、上がり3ハロンが33.6でした。
1ハロン平均ラップは前半5Fが11.94、上がり3Fが11.2となります。
ちなみに前回のエントリーで示した上がり/道中のタイム比は0.938となり、かなりの余力を持って上がり3Fを迎えた競馬となりました。
さて、1ハロンごとの平均ラップに上記の係数を鑑みて1800m換算すると、
前半6Fを1:02.41で通過し、33.9で上がる形となります。
上記の計算結果だと1800mで1:46.3で走破したことになり、ダノンフォーチュンとタイム差なし、オブセッションからは4馬身後方でゴールするということになります。
おかしいですよね。

12月17日は1日を通して、強目の西風が吹いておりました。
朝日杯が施行された15:40ごろは秒速5mほどの西風となります。
これは向こう正面で追い風、ホームストレッチで向かい風をもろに受ける形となります。
想像となりますが、最後の直線では1ハロンあたり0.2秒ほど掛かっていたと仮定します。
そうすると、上がり3ハロンは33.1。1800換算でも33.4程度で駆け抜けたと考えられるでしょう。
またダノンプレミアムは朝日杯最後の数完歩はかなりピッチを緩めてゴールインしていました。
そのことも加味すると、シクラメン賞のペースであればオブセッションのよりも3馬身程度後ろの位置から33.2程度の末脚を爆発させたと考えられます。

ダノンプレミアムがシクラメン賞を走った場合、オブセッションに先着できていたかどうかは想像の世界とはなりますが、少なくともシクラメン賞と上がり偏重となった朝日杯はうまい具合に噛み合っているように感じています。
ダノンプレミアムにはサウジアラビアロイヤルCで見せた強力な先行力も大きな武器がありますので、その先行力を遺憾なく発揮して他の馬のパフォーマンスも引き出すような競馬が見てみたいです。

 

今回はこの辺りで。

 

2017年 ホープフルステークスを振り返る

今年からG1へと昇格したホープフルステークスが行われました。

これで2017年の中央競馬が終わりとなり、良い区切りかと思いましたのでブログを始めてみました。

ブログのタイトルの通りダービーをひとつの目標と定めて、
クラシック戦線を占っていければなと考えています。

走破時計や馬体論など主観が大きく入る内容になるかと思いますが、
広い心で見守っていただければありがたいです。

 

では、早速本題のホープフルステークスですが、

その前に同距離同条件で行われた500万下の時計をみてみます。

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このレースはヤングジョッキーシリーズとして施工され若手の騎手のみで行われた競走でしたが、
スタートから速いペースでレースが進み
1200の通過が1:11.4、1400の通過が1:23.3という競馬となりました。
公式ラップは誤差があることは有名ですが、3F等になると誤差は少なくなるだろうという推測の元、
上に添付したような表を利用して、スパート時の余力を考えることが多いです。
残り3ハロンまでの平均ラップと、上がり3ハロンの平均ラップをとってその比率をとっています。
今はスローペースの競馬が多いこともあり、「上がり/道中」の値が1.0を超えることの方がすくないかと思います。
そんな中、このレースは「上がり/道中」の値が1.0を切る馬が0頭という競馬となりました。

では、ホープフルステークスはどのような競馬となったのか。

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前半5Fはホープフルステークスの方が速く進みました。
ただしこちらは6,7F目で緩んだ分、残り3F地点を起点に考えると
若干余力を残した形でのスパートとなったように考えられます。
しかしそれでも前半突っ込み気味での展開となり、
「上がり/道中」の値が1.0を切ったのは、掲示板に載った4頭のみ。
2歳戦としては非常に厳しいレースとなり、G1らしい見応えのあるレースでしたね。

タイムフライヤーは前走と打って変わって後方からのレースとなりました。
母父ブライアンズタイムらしく、中山の4角を素晴らしいスピード感で駆け抜けたように感じています。
パドック論としては、トップスピードにかける歩様ですが
この日はこの馬としてはキビキビと歩き、出来は良かったように感じています。
今後も上がりのかかるスタミナ比べでは上位に食い込んできそうです。

 

血統で言えば、ジャンダルムもLear FanからRobertoの血を引いていますし、
ステイフーリッシュも母方にSilver Hawkを持っています。
こういったスタミナ比べではやはり強い血統です。

時計面でみると、上位5頭は同斤で前述の古馬500万に出ても十分勝ち負けできると考えていいはずです。
今後も世代戦では好勝負必至と考えます。

ただし、タイムフライヤーもジャンダルムも四肢が短く2000M前後がいいタイプ。
皐月賞では好勝負可能かと考えますが、ダービーの掲示板はハードルが高いのではないかと考えています。

初回なので、このあたりで。